生きて腸まで届く乳酸菌が含まれる「カスピ海ヨーグルト」。
種菌があれば継ぎ足しができて家庭でも作れると人気があります。
実際に作ったことがある方も多いのではないでしょうか。
しかし、家庭で作る場合は注意が必要になります。
カスピ海ヨーグルトの危険性や、家庭で作る際の注意点などまとめましたので、ご覧ください!
カスピ海ヨーグルトとは?
カスピ海ヨーグルトとは、下記のようにWikipediaに記載されています。
家森幸男が長寿地域として知られているヨーロッパ東部のコーカサス地方から日本に持ち帰ったことにより日本に広まったと言われているヨーグルトである。2012年11月1日には、コーカサス地方に伝わる食と健康に関する情報発信を目的として「カスピ海ヨーグルト研究会」が発足。2012年現在では、食品メーカーから粉末状の種菌やヨーグルト製品が出されている。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%83%94%E6%B5%B7%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%88
作り方を簡単に説明すると、牛乳に種菌もしくはヨーグルトの一部を混ぜ放置します。
すると菌が牛乳を酸性にするため、牛乳が発酵してヨーグルトが完成します。
簡単に作ることができ、種となるヨーグルトがあれば何度も作ることができるため、手軽に自宅で作ることが可能なのです。
ですがその手軽さに危険が潜んでいることがあります。
カスピ海ヨーグルトに潜む危険性について次の項目で説明していきますね。
カスピ海ヨーグルトに危険性はあるのか
売られているカスピ海ヨーグルト自体には危険性はないのですが、自宅で手作りする場合に危険が潜んでいます。
種菌を植え継いで作っていくため、雑菌が繁殖している可能性が高いのです。
雑菌が繁殖すると、食中毒を引き起こしたりする可能性もあるので注意が必要になります。
見た目や味にそこまでおかしなところがなくても、目に見えない雑菌が大量に繁殖している場合も・・
食べてしまうと危険なので気をつけてください。
雑菌の混入、食中毒を防ぐための4つの注意点
雑菌の混入や食中毒を防ぐために以下のことに注意が必要です。
- 種菌を定期的にリセットする
- 清潔な器具を使う
- 食べ残しは使わない
- 未開封の牛乳を使う
それぞれ詳しく説明していきます。
種菌を定期的にリセットする
気をつけていても雑菌の混入は避けられませんし、植え継ぐ回数が増えれば増えるほど雑菌は増えていきます。
ですので、種菌はメーカーが推奨する季節ごと(およそ3ヶ月ごと)にリセットするのが望ましいですね。
さらに何度も作り続けていると、菌が弱ってきたり風味やねばりが変わる場合もあります。
そんな時は1ヶ月に1回リセットすると、風味やねばりが持続して美味しく召し上がれますよ。
ちなみに下記のような状態になった場合は、雑菌が混入し繁殖している恐れがあるので食べるのはやめたほうがいいでしょう。
- 味がおかしい(苦い、ピリピリするなど)
- 臭いがおかしい
- 色がおかしい(ピンク、茶など)
- 水分が分離し、細かい泡のような穴が空いた
清潔な器具を使う
カスピ海ヨーグルトを植え継ぎする時に使う容器やスプーンなどは清潔なものを使いましょう。
清潔にするために熱湯消毒をしてください。
使用する容器や器具に、沸騰したお湯をまんべんなくかければOKです!
ぐつぐつとお湯で煮沸しなくても大丈夫ですよ。
耐熱性容器であれば少量の水を入れて電子レンジで水が沸騰するまで加熱しても、殺菌できます。
熱湯消毒したあとは、ヨーグルトなどが触る部分を手で触らないようにしてください。
容器について
熱湯消毒できる清潔な容器ならどんな物でもOKですが、
・熱湯消毒ができる
・作業がしやすい
・雑菌がはいりにくい
・中身をチェックしやすい
などの理由から、透明でフタ付きの耐熱容器がおすすめですよ。
食べ残しは使わない
種菌として使う時に、食べ残しを使うのはやめましょう。
清潔なスプーンを使わずに食べたものでは、雑菌が増えてしまっているかもしれないので、食べる前のものを使うようにしてくださいね。
その時は必ず熱湯消毒した清潔な器具を使って取るようにしましょう。
未開封の牛乳を使う
開封してから時間が経った牛乳を使うと雑菌が入ってしまっているかもしれません。
牛乳は出荷される前にはしっかりと殺菌されていますので、雑菌の混入を防ぐためにも未開封のものを用意して作ってくださいね。
また、できるだけ日付の新しい牛乳を使うようにしましょう。
正しい作りかたとは?
カスピ海ヨーグルトを植え継ぐ時の正しい作り方を紹介します。
用意するもの
- 牛乳500ml
- 種ヨーグルト大さじ3杯(約50g)
- 熱湯消毒した器具(蓋付きの耐熱容器、スプーン)
1.使用器具を熱湯消毒する
熱湯消毒の方法は先程説明したとおりです。
消毒したあとは、雑菌を増やさない為むやみに触らないよう取り扱いに注意しましょう。
2.耐熱容器に材料をいれる
材料をいれるのですがこの時使う牛乳は、一括表示欄に「種類別牛乳」の表示のあるものを使うようにしてください。
まず牛乳250mlを入れ清潔なスプーンで混ぜ、そこに種ヨーグルトをいれます。
そして残りの牛乳250mlを入れよく混ぜましょう。
種ヨーグルトを入れすぎると固まらないので入れすぎに注意ですよ。
種ヨーグルトは真ん中から取るようにしてください。
カスピ海ヨーグルトに含まれる2種類の菌がバランスよく含まれており、ホコリや雑菌の心配も少ないので種ヨーグルトに適しています。
3.蓋をして発酵させる
20〜30℃で発酵させます。適温は27℃です。
気温にもよりますが、6時間から48時間かかります。
温度が低すぎると固まりませんし、高すぎると傷む可能性がありますので
心配な方はヨーグルトメーカーを使うのもいいと思います。
このとき揺らしたり強い衝撃を与えると固まらなくなってしまうので気をつけてくださいね。
完成したか確認する時は、静かに傾けてみましょう。
固まっていれば完成です!
うまく作れたら、容器の真ん中のヨーグルトを次のヨーグルトを作る「種ヨーグルト」として取っておきましょうね!
賞味期限はどのくらい?
植え継いでできたカスピ海ヨーグルトは、1週間を目安に食べ切るようにしましょう。
食べる時は、使ったスプーンで取り分けずに清潔なスプーンを使うと雑菌が増えにくくなります。
また、種ヨーグルトとして取っておいたものは冷凍もできます。
冷凍する場合は1ヶ月程度保存できますが、解凍すると液が分離しますので食べるのには適していません。
種ヨーグルトとし使う場合は、室温や冷蔵庫で解凍させてから牛乳を加えてください。
決して電子レンジで解凍はしないようにしましょう。
解凍すると液が分離するので、分離した液も一緒に使いましょう。
一度解凍した「カスピ海ヨーグルト」を再冷凍すると菌が弱まりますので、種ヨーグルトとしては使えません。
まとめ
カスピ海ヨーグルトの危険性や家庭で作る際の注意点を紹介しました。
カスピ海ヨーグルト自体には危険性はありませんが、手作りをする場合は正しい作り方をしないと、雑菌が増えやすく食中毒などの危険性があるということでした。
危険性を理解して正しい作り方で行えば、何度も繰り返し作れますしたくさん食べることができるので、ぜひ作ってみてくださいね!